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桜の朝
桜ほど様々な想いを受け止めてきた花はないかもしれない。
時代と共に変幻するイメージを重ねられながらも、
それでも桜はただひたすらに桜としてあり続ける。
そんな強さに憧れ、
そしてまた、図々しいとも言えるような頑固さが羨ましい。
もちろんこれは褒め言葉であるのだが。
だから私はオートバイに惹かれるのかもしれない。
自分を守るものは集中力と決断。
クルマのように4つの車輪が支えてくれるわけじゃない。
気を抜けば簡単に倒れてしまう。
常に体を動かしていなければならない。
そして体を動かすのは自分の気力。
誰も助けてくれやしない。
優柔不断で、すぐ誰かに助けを求めたくなる私には
実にチャレンジの連続なのだ。
それだけに面白い。
達成感と自由。
今週末もコロナウィルス感染拡大防止のために自粛要請が出ているため、
まだ人が出ていない早朝に近所を一回り。
東京都道462号線は両脇が桜並木になっていて
桜吹雪の中を爽快感と緊張感が舞い上がる。
まるでザルで濾したように、いらないものが頭が流れ出てゆく。
散る桜
残る桜も
散る桜
塩析〜キッチンソープ
コロナウィルス感染予防のために、いつも以上に手洗いや拭き掃除の回数が増えるに伴い、布巾の洗濯量もたくさん!
講座やイベントの中止で時間もできたことだし、酸化してしまった古い石けんを塩析してキッチンソープを作ることにしました。
ようやく重たい腰をあげる良いチャンスですね。
デザインや色見本のために試作した石けんがかなり出てきました。
中でも特に酸化の酷いのを選んで細かくします。
できればもっと細かい方がいいけど、私はズボラなのでテキトーに。
しっかり水分が行き渡るように、ラップで落し蓋。
一晩寝かせて、やわらかくします。
ドロドロのペースト状になります。
様々なオプション素材や色材も混ざっているので、かなり見た目はばっちぃ感じ。
私の石けんは通常10%ディスカウントなので、足りない苛性ソーダを足します。
この場合オイルに対して100%ではなく、110%苛性ソーダの量を計算して不足分を倍量の水に溶かして投入。これは、くまなく全部をしっかり石けんにするため。
湯せんを続けるとだんだん生地が重たくなってきます。
今度は食塩水を投入。
生地が液体と固形の層に分かれてきます。
さらに食塩水を追加して、同じ工程を繰り返します。
1度目よりも色が抜けてきています。
固まりをすくい取って、氷水を張ったボウルにザルごと入れ、軽く揺すりながら塩抜きします。水を取り替えて2〜3回くり返す。
塩抜きした石けん素地を容器に詰め、水分を飛ばしたらキッチンソープとして使用します。
ちなみに塩析した時にでる水分がこれ→
はじめに過剰アルカリになるように、多めに苛性ソーダを追加しましたが、過剰分はこうして不要なものとして分離します。
この液体も洗浄成分なのでお掃除に利用できます。
使用した道具や濾す際に使用した布巾に石けんが付いてるので、無駄にしないよう、他の洗い物も一緒に洗っちゃえ! うん、いい泡立ちです(一番上の画像↑)
布巾類はさっぱり清潔! 食器類もきれい!
油汚れもよく落ちるので、タッパーを洗った時もキュッキュッ、気持ちいいです。
ただし、決して手肌に優しいとは言えないので顔や体にはオススメしません (^^)
ハンドクリームも忘れずに〜
入荷しました
【満ちる】という石けんがSHOPに加わりました。
ドーンと大きな満月。
子供の頃から大好きな花札の柄です。
満月を「成就」への想いと重ねて、
石けんを使い切った時に願いが叶うように…そんなロマンを込めました。
風つばめ
人々の顔には心配の影がかかり、テレビをつければ不安なニュースばかり。
窓を開けて換気をする時に、思い切り体を伸ばして気持ちの換気もしたいですよね。
そんな時、私はいいことを頭に思い浮かべます。
思わず笑っちゃったこととか
きれいな景色とか
柔らかな毛布に包まれてる感触とか
油っこくて、うんと塩っぱい物を食べた後のコーラとか
誰かの笑顔とか
ただ風が流れているだけの静けさとか
石けんの新作【風つばめ】は
「何もないけど、満たされてる」というイメージで作りました。
そして燕が巣を作ると、その家では病人が出ないそうです。
また燕は豊作やしあわせをもたらす象徴でもあります。
どうか、みんなが健やかでありますようにと、
心から願っています。
桜いろ
今日はバイクのミーティングイベントが延期になってしまった。
私が思ってる以上に昨日の雪の影響があったようだ。
昨日は桜の開花予想日でもあったが、寒の戻りで桜の歩みも少し遅まるかもね。
(すでに顔を出してる気の早い子たちもいるけど…)
でも少し焦らされるぐらいが楽しいと思うのです。
なぜなら私のような凡人の目にはゆっくりでないと見えないものが沢山あるから。
先日、初めて桜染めを体験しました。
桜の樹皮を剥いて、染液を作ります。
あの茶色いゴツゴツした枝からは想像できないようなピンク色がなんとも興味深い。
驚きというか、感激というか、畏怖というか。
言葉にならない不思議を胸の中で転がしていると、ずいぶん前に読んだ志村ふくみさんの本のことを思い出しました。
うろ覚えですが、染色をするには「植物の精を頂くのだ」というようなこと。
精は花びらだけのものではない。
人間で言えば、足のつま先から頭のてっぺんまで、全身で生きてるんです。
花という結果の前に、樹木が全身でエネルギーをみなぎらせている。
つまり、色とは生命エネルギーなのだろうか。
開花を待つこの時期、桜並木は全体がモヤっと薄い桜色に浮かび上がり、私は元気を頂く。
桜たちが懸命に生きてるのが伝わってくるからです。
ダラけることなく、一瞬一瞬を生きているからです。
満開の花の中では感じられない力強さを目の当たりにします。
今年の春は新型コロナウィルスの影響で不安や疲労感が漂うけれど、
新鮮な空気を求めて
新しい命を求めて
今を生きるように
慌てず、グズグズせず、一歩ずつ…前へ。
手作り石けん、便利帖
マスクに続き、除菌ジェル、エタノール、精製水など様々な商品が入手困難になり、コロナウィルス感染の不安を募らせている方も多いかと思います。
今朝のNHKあさイチで、アルコール消毒液が無くても界面活性剤が期待できると報じていました。
つまり、石けんや家庭用中性洗剤も使える!って、ワケですね。
https://www1.nhk.or.jp/asaichi/archive/200302/1.html
帰宅時などの手洗いはもちろんですが、外出先でも便利なのが手作り石けんではないでしょうか。
市販の石鹸と違い、私たちがよく作っているものは柔らかめなため、時間が経過したものでも包丁などで容易に切り分けることができます。
薄切りにして使いきりの紙せっけんのようにしてもいいし、小さなチャック袋などに入れれば、持ち歩いて出先でもしっかり手洗いできます。
これは元々、出張が多い人たちにはお馴染みの使い方。
そしてアルコールや頻繁な手洗いで皮膚がガサガサな場合も、少しでもマイルドで、ご自分の好みにあったオプションも自由に加えられる使い心地の良い手作り石けん。
使い方も自分にあったカスタムで、楽しさと便利が広がりますね。
鈴木万由香
想いはカタチに
本日のクレイ石けん
本日はクレイを使った石けんのレッスンでした。
ひとくちにクレイと言っても様々な種類があり、作り方もいろいろ。
どういう内容にしようか、リクエストを頂いてからずっと悩み、
改めてクレイについて復習したりリサーチしたり。
昔、着物の着付けの先生が「教えることは教わること」とおっしゃっていましたが、
またこうして今日も、レッスンを通して学ばせてもらいました。
気持ちのいい方々と、楽しく有意義な時間を過ごせるのはなんと有難いことか。
バラバラだった素材がボウルの中で次第にまとまり、艶めき出して石けんになってゆく姿の美しいことよ!
ご参加くださったみなさん、ありがとうございました。
今日はクレイ石けんの良いところだけでなく、注意点についてもしっかりとお伝えさせて頂きました。
カットが楽しみです。
今度は違うアプローチでクレイ石けんを作ってみようかな。
新たな興味が湧いてきました。
追い風、用意
日々の中には様々な節目がありますね。
朝を迎えるのも一つの節目かもしれません。
さぁ、どんな一日になるかな…と、胸を膨らませ
そして気合いを入れる感じが好きです。
去年の夏からお香の勉強を始めました。
お香との関わりはこれまでにも色々ありましたが、こうしてしっかりと向き合うという気になったのは何故なのかな。
タイミング? 巡り合わせ? 必然?
何はともあれ、8ヶ月間の受講を終え、今は新しい朝を迎えたような心持ちであり、また、大きな台所に立っているような気持ちです。
ハーブのこと、石けんのこと、お香のこと、着物のこと、日本の暮らしのこと…
どうやったらこれら素晴らしき材料の美味しさを壊さないように「自分」という釜で調理してゆくのか。
自分がこれまでに出会って恋をしてきたものたちを、たくさんの人たちにも美味しく届けたいと願うのです。
かつて匂い袋など、お香を身に付けるのは武士のたしなみだったそうで、
それを「追い風用意」と言ったとか。
ステキな響き。
人生に吹くいろいろな風があるけれど、
いつも感性を豊にして追風の機を逃さず、少しでも前に進んで行きたいです。