いつもの利用駅の構内。
貼り出された写真俳句の一点ずつを噛みしめながも
釘付けになったのが
望月周という作者名が入ったこの作品。
勝手にご紹介させて頂くことをご容赦ください。
陽の当たる場所と日陰が半々になった細い路地。
移ろう季節と、過ぎし日々の記憶が交差します。
見る人、それぞれの年齢や事情ごとの響き方をする作品ではないでしょうか。
ところで昨日は柿仕事。
吊るした柿たちは2日目にして、表面がうっすら乾き、指先にしんなりとした感覚が伝わります。
刻々と美味しい干し柿になってゆくのですね。
今日で秋は終わり、明日11月7日は立冬。
寒い季節の入口に立ち、
先の一句が繰り返し頭の中をよぎり、
あざやかな柿色に目を奪われ、
時の流れの中でなすすべを失うばかりです。
悲しみではなく、諦めでもない。あるいは希望であるはずもなく、
ただなすすべがない、という事実だけなのです。